某駐屯地の怖い話…
これは、私が某駐屯地で勤務していたときの怪談話です。
場所は北海道のK駐屯地…
自衛官は自分の階級より上の人、特に幹部にはすれ違い様敬礼するのが一般的です。
本来は誰にでもしなければならないのですが、現実は幹部クラスの人にしかしません…
今回の話もそんなところから始まります。
その駐屯地はあまり大きな駐屯地ではないので、倉庫が足りなく、昔食堂として使っていた建物を倉庫として使用しています。
ある中堅クラスの隊員がある日倉庫にものを取りに行っていたときのお話です。
元食堂であり、建物もかなり古いため、昼間に電気をつけてもかなり薄暗いところです。
倉庫の中は元食堂とは思えないはど、改築されており、中に入ると、下はコンクリートむき出しで、中央に足場作りのような階段があり、一階と二階で金網フェンスが張り巡らされ、その中に物を格納しているというような状態です。
その隊員はまず明かりをつけ、二階にある格納庫な行きました。
階段を上ると一段づつ「ギシッ」「ギシッ」と音がなるような古い階段でした。
2階につき、左奥の格納庫まで行こうとしました。
左奥の格納庫までは約20メートル
すると奥からこちらに向かってくる人が…
電気をつけていても薄暗い建物では顔がよく見えませんでした。
しかし階級が見えました。
幹部がこちらに向かってきていました。
幹部だと認識したその隊員はこんなところに幹部の人が来るなんて…と疑問を持ちながらも敬礼をして「お疲れさまです。」と声をかけました。
しかし…
答礼はありませんでした…
基本敬礼を受けた隊員は必ず、答礼をします。
答礼をしない人は敬礼に気が付かないか、よっぽど変な隊員しかいません。
よって答礼をしない隊員はいません。
その中堅の隊員も答礼しない幹部を見て「なんだこいつ…答礼もしないで…」とムッとしましたが、相手は幹部なので何も言わず、すれ違い格納庫まで行きました…
そして格納庫を開けるとき、ふと違和感を感じました…
あれ…?
そういえば……
今の人制服だったな…
迷彩服じゃなかった…
こんなところに制服で来るなんてあり得ない…
しかも…
あの制服…
古くないか…?
その時空気が一気につめたくなったと言います…
不安になり、すぐにすれ違った幹部の方を見ると
もういませんでした…
階段を下りる「ギシッ」「ギシッ」という音もなく…
人影もなく…
出口を見ても人が出ていく様子や、気配がありませんでした…
怖くなったその中堅の隊員は急いで格納庫の鍵を閉め、鍵を握りしめながら部隊に戻っていき、事の顛末を他の隊員に話しました。
そのときの様子はパニック状態になっており、顔面蒼白、冷や汗だらだらになっていました。
そして、一通り話終えると、話を聞いていた他の隊員があることに気が付きました…
倉庫から戻ってきた中堅の隊員手には昔の幹部の階級障が握りしめられていました…
という怪談でした。
まだまだ駐屯地の怪談とかかなりあるので色々アップしていきたいと思います!
よろしくお願いします!